在宅看取りは愛であふれてた

在宅看取りは愛であふれてた

在宅看取りは愛であふれてた

15年前、肝臓がん末期の義父を自宅で看取ることにして、それまでお世話になった病院を退院しました。退院の際、主治医の先生(40代女性医師)から在宅看取りの注意点として、「義父の容態が急に悪くなっても決して救急車は呼ばないように、その時は、訪問看護師さんか私を呼ぶようにしてください」と言われました。

さらに、「救急車を呼ぶと悲しいことになります」とも告げられました。今でこそ、在宅看取りではよく言われることのようですが、当時は先生の言葉を不思議に思い、不安にも感じたほどでした。

義父の永眠 主治医の粋な気遣い

退院した義父は、それから半年間、家で安寧の時を過ごしましたが、ある日、呼びかけにも応じなくなり、下顎呼吸が始まりました。そのため、退院時の指示通り、訪問看護師さんに連絡をすると、主治医の先生も一緒に家に来てくれたのです。

その数時間後、義父は家族と先生方に見守られて永眠しました。先生が義父の死亡を家族に伝える時に、「亡くなられた時間はですね…。○○さん(義父の名)の使っていた時計はありますか」と、義父愛用の腕時計を受け取り、「この時計では、今午後7時32分ですね、亡くなられた時間はこの時計の時間にしましょう」と言われました。

その心温まる気遣いに家族は感動すると共に、義父自身が自分の死亡時間を決めたように感じたエピソードでした。

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