「睡眠関連食行動障害」って?Vol.1睡眠中に無意識に食べ物や飲み物を摂ってしまう

「睡眠関連食行動障害」って?Vol.1睡眠中に無意識に食べ物や飲み物を摂ってしまう

「睡眠関連食行動障害」って?Vol.1睡眠中に無意識に食べ物や飲み物を摂ってしまう

本人はまったく自覚が無く、朝食べ物が無くなっている、そんなことが起きると思いますか?それとも、経験したことがありますか?実際にそういうことは起きます。今回はその睡眠関連食行動障害についてのお話です。

睡眠関連食行動障害って?

□夜、いったん寝床に就いたあとにまた布団から起き出して物を食べていると家族に指摘されたが、そのことを全く憶えていないという体験をお持ちの方はいますか?

□知らない間に体重が何kgも増えた、なぜか冷蔵庫の食材がなくなっているような気がする、などの体験は?

いずれか1つでも思い当たる節があれば「睡眠関連食行動障害(睡眠関連摂食障害)」の可能性を考えてみる価値があります。この睡眠障害と無縁の人には、何を言っているのかわけがわからないかもしれませんね。ただ、実際に、夜、眠っている間に起き出して、眠りながらがっつり食べてしまい、しかもまったく覚えていない病気があるんです。

寝ながら食べるなんてできない!?

「寝てたら食べられないだろう」「咽(む)せるんじゃないか」などの疑問があると思うが、実際には半覚醒状態のまま器用に冷蔵庫から食材を探しだし、開封し、時には包丁で切ったりして、キレイに平らげます。中には電子レンジやミキサー、コンロを使って調理するケースすら…。とはいえ、なにせ睡眠中なので火傷をしたり、缶詰の縁で手を切ったりと危ない目に遭うこともあるので要注意です。

普通のごはんを食べる以外に…

食事内容はかなりキテレツであることが多い。一般的には炭水化物や脂質などを好んで食べます。しかし、要加熱の生もの(生肉など)や冷凍食品、ペットフードなど、眉をひそめたくなる奇妙なレシピとなることも。当然ながら、起床後に胃の不快感や吐き気を訴える患者もいます。なぜ気持ちが悪いのか、本人は理由を知らないのに…。

飲酒時の行動とは異なる

ちなみに、大酒飲んで気づいたらラーメン屋にいた、とか、はっと気づくと映画を見ながらポテチを1袋食べていた、とかいうケースは含みません。アルコールによる健忘(記憶障害)などではなく、あくまでも睡眠中の行動であるが故に食べたことを思い出せないのです。

大学生では約5%が体験。深夜のドカ食いとも別

意外に感じられるかもしれないが、この病気は比較的「よくある病気」である。十分に信頼の置ける大規模な有病率調査は行われていないものの、一般の大学生を対象にしたある調査では約5%が同様な経験をしたことがあると回答しているほどです。いわゆる拒食症や過食症などの摂食障害、ダイエット、ストレスなどが誘因になることもあるが、原因が不明のケースも少なくないのです。

ほんとにこれは病気!?

自分の症状に気づいたとしても、それが病気なのか自信が持てなかったり、またどこに相談したらよいか分からないためか、睡眠障害外来に相談に来る人はさほど多くないです。世間でもあまり話題になっていないですしね。しかし、週に何晩も、時には一晩に何回も食行動が出現するような重症例では、体重が増えるなど体の変化も生じてくるので様子見を決め込むわけにはいかなくなります。時には糖尿病や脂質異常症など病気を合併したり、持病を悪化させてしまう場合もあります。

まとめ

最初の2つの質問に当てはまりませんでしたか?ちょっと不安だなというときは精神科や心療内科で相談してみてもよいかもしれません。次回は、この睡眠関連食行動障害と勘違いしやすい病気に夜間摂食症候群についてお話致します。